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  • 【11速化で大進化】Shimano Tiagra R4000を徹底レビュー|特徴・4700系との違い・互換性・実走インプレ

    2026年6月20日by 多摩バイクプラス
    新型Shimano Tiagra R4000シリーズのコンポーネント
    2026年に発表された新型Shimano Tiagra R4000シリーズ。長く10速コンポーネントとして親しまれてきたTiagraが、ついに2×11速システムへと進化しました。

    2026年の3月にシマノのロードコンポーネント"Tiagra"のモデルチェンジが発表されました。R4000シリーズとなったTiagraは2x11速システムへと進化、ワイドレシオ化したギアになって幅広いユーザーに適したモデルになりました。今回は新型Tiagraの特徴を紹介します。

    この記事のポイント

    • 新型Tiagra R4000は、従来の10速から2×11速へ進化
    • 最大36Tのワイドギアにより、登坂やロングライド後半がかなり楽に
    • レバー形状や変速機構は上位モデルの流れを受け継ぎ、操作感も大きく向上
    • 旧Tiagra 4700系とは互換性に注意が必要
    • Domane AL 4など、今後のミドルグレード完成車で注目のコンポーネント

    目次


    新型Tiagra R4000シリーズの特徴

    新型Tiagra R4000シリーズの大きな特徴は、これまでのTiagraが持っていた「10速ミドルグレード」という立ち位置から、より本格的なロードコンポーネントへ近づいたことです。

    特に注目したいのは、以下の4点です。

    • 2×11速化
    • 最大36Tの超ワイドギア
    • 上位モデルから継承された操作性
    • 油圧ディスクブレーキ専用設計

    それぞれ詳しく見ていきましょう。


    ①2×11速化

    2×11速化した新型Tiagra R4000のドライブトレイン
    新型Tiagra R4000は、従来の10速から2×11速へ進化。ギアの段数が増えることで、速度や斜度に合わせた細かなギア選択がしやすくなりました。

    約10年以上10速コンポーネントとして地位を築いていたティアグラが2026年についに11速化。ギアの段数が増えたことで、走行中の速度や斜度に合わせてより細かく調整できるようになり、長距離サイクリング等の疲労を抑えやすくなっています。

    ロードバイクでは、単純に「段数が多い=速い」というわけではありません。大きいのは、ちょうど良い重さのギアを選びやすくなることです。

    特にロングライドでは、少し重すぎるギアを我慢して踏み続けると、後半にじわじわ脚へダメージが溜まります。11速化によってギアのつながりが細かくなることで、自分の脚に合ったケイデンスを維持しやすくなります。


    ②最大36Tの超ワイドギア

    CS-RS400-11の11-36Tワイドギア
    新型Tiagra R4000で注目したい11-36Tのカセットスプロケット。急な坂道や疲労が溜まった場面でも、軽いギアで無理なくペダルを回し続けられます。

    新しい11速カセットスプロケットには「11-36T」が追加されました。フロントのインナーギア(34T)と組み合わせることで、ギア比が「1:1」を下回る非常に軽いギアが使えます。これはペダルを1回転させても車輪は1回転もしないという計算です。
    急な坂道や、疲労が溜まってくるロングライドの後半でもしっかり回せる軽いギアが用意されています。

    36Tのメリットは「速く走る」より「脚を残せる」こと

    11-36Tのワイドギアは、ヒルクライムでタイムを狙うためというよりも、急坂や長距離で無理をしすぎないための装備です。

    特にロードバイクを始めたばかりの方や、ロングライドで後半に脚が売り切れやすい方にとって、この軽いギアはかなり頼れる存在になります。


    ③上位モデルから継承された技術と使いやすさ

    ST-R4020の右レバー形状
    新型Tiagra R4000のデュアルコントロールレバー。スリムな形状になり、手の小さな方でもブレーキやシフト操作がしやすくなっています。

    105シリーズなどで培われたエルゴノミクス形状を採用した新しいデュアルコントロールレバーはブレーキレバーの位置を手前に配置、また形状もスリムにする事で指にひっかかりやすく、手の小さなライダーや女性でも軽い力でブレーキとシフト操作ができるように進化しています。
    またフロントディレイラーやリアディレイラーも上位モデルから継承されたテクノロジーを採用して軽いレバーの引きで変速するようになっています。

    実際に触ってみると、従来のTiagraに対してかなり上質になった印象があります。特にレバーの握りやすさとフロント変速の軽さは、数字のスペック表だけでは伝わりにくい大きな進化ポイントです。


    ④ディスクブレーキ専用設計

    Tiagra R4000シリーズと組み合わせる油圧ディスクブレーキキャリパー
    R4000シリーズは油圧ディスクブレーキ専用設計。雨の日や長い下り坂でも、軽い力で安定した制動力を得やすいのが魅力です。

    R4000シリーズは油圧式ディスクブレーキ専用コンポーネントになりました。制動力が高く、コントロールもしやすいので雨の日でも軽いタッチでしっかり止まる構造です。ブレーキキャリパーは「Tiagra」と記載された専用のものではなく、BH59のホースと組み合わせて使うBR-RS405を採用しています。

    製品名 / 型番 備考・仕様 価格(税込)
    シマノ RD-R4000
    リアディレイラー
    LINKGLIDE、HG 11スピードチェーン対応、最大スプロケット36T 11,362円
    シマノ FD-R4000
    フロントディレイラー
    直付けタイプ、バンドタイプ 5,445〜5,748円
    シマノ FC-R4000
    クランクセット
    歯数:52-36T、50-34T
    クランク長:165 / 170 / 172.5 / 175mm
    25,544円
    シマノ ST-R4020
    デュアルコントロールレバー
    左右各 25,809円
    シマノ CS-RS400-11
    カセットスプロケット
    歯数:11-36T
    11-13-15-17-19-21-23-25-28-32-36
    11,420円

    ※価格は2026年6月現在のものです。


    旧Tiagra 4700系から何が変わった?

    今回のTiagra R4000を理解する上で、旧Tiagra 4700系との違いはかなり重要です。

    Tiagra 4700系は長く10速ロードコンポーネントとして親しまれてきました。価格を抑えながらもしっかり使える、まさに「105の下にある実用グレード」という立ち位置でした。

    一方で、上位モデルとの互換性や変速段数の面では、どうしても105以上との差が分かりやすいコンポーネントでもありました。

    では、新型R4000では何が変わったのでしょうか。

    項目 旧Tiagra 4700系 新型Tiagra R4000系
    変速段数 2×10速 2×11速
    最大ローギア 最大34T 最大36T
    ギアの特徴 ロードらしい実用的なギア構成 登坂にも強いワイドレシオ仕様
    フロントディレイラー 従来型のロングアーム構造 上位モデルの流れを汲む新世代構造
    リアディレイラー 従来型ロード系 LINKGLIDE、HG 11スピードチェーン対応
    ブレーキ 機械式・油圧式の仕様あり 油圧ディスクブレーキ専用
    キャラクター 入門〜中級向けの10速ロードコンポ より本格的なロングライド対応コンポ

    一番分かりやすい違いは、やはり10速から11速への進化です。

    ただ、実際の使い勝手という意味では、11速化以上に最大36Tのワイドギアが大きなポイントだと感じます。

    ロードバイクを始めたばかりの方にとって、急な坂道で「もう少し軽いギアが欲しい」と感じる場面は少なくありません。R4000ではその余裕がしっかり用意されています。

    R4000は“Tiagraらしさ”を残しながら、弱点をかなり潰してきた印象

    価格を抑えた実用グレードというTiagraらしさはそのままに、11速化・ワイドギア化・油圧ディスクブレーキ専用化によって、ロングライドやヒルクライムにもかなり使いやすいコンポーネントになりました。

    旧4700系から見ると、これは単なる小変更ではなく、かなり大きな世代交代と言っていいと思います。


    新型Tiagra R4000シリーズの互換性

    新型Tiagra R4000シリーズの互換性を確認する様子
    新型Tiagra R4000を導入する際に注意したいのが互換性。特に旧ロード系11速コンポーネントとの組み合わせには注意が必要です。

    旧Tiagra 4700系は以前の10速時代の105やアルテグラ、デュラエース等との互換性が無い独立したシリーズでした。「迷ったらとりあえず105にしとけ」という先人からの言葉があったようにティアグラは上位モデルとの互換性が無いというのが特徴でした。では今回の新型ティアグラはどうでしょう。

    ①ドライブトレインの互換性

    結論を先に述べるとR4000以外のロード系2×11s製品とのSTIレバー、フロントディレイラー、リアディレイラー、フロントクランク、カセットスプロケットの互換はありません。
    これはシフトレバーのレバー比が従来の11速コンポーネントと違う為です、残念!
    ただしこのレバー比はアーバンコンポーネントの「CUES」の2×11システムと同じなのでU6030やU6040のパーツと組み合わせて使用する事が出来ます。遂にティアグラさんにも仲間が登場です。

    「11速だから105と混ぜられる」と思わない方が安全

    R4000は11速化しましたが、従来のロード系11速コンポーネントとそのまま自由に組み合わせられるわけではありません。

    アップグレードや載せ替えを検討する場合は、STIレバー、前後ディレイラー、クランク、カセットスプロケットなどの組み合わせを事前に確認することをおすすめします。

    ②ブレーキシステムの互換性

    ティアグラのブレーキは既存のBR-RS405を採用しています。このブレーキはBH59ホースと組み合わせて使用するブレーキです。ロード系油圧コンポの多くは内径が小さく圧力の高いBH90ホースを使用したブレーキキャリパーを採用しています。ティアグラのSTIレバーはBH59、BH90どちらのブレーキホースにも対応しているので上位モデルのブレーキキャリパーに交換する際にはブレーキホースも一緒に交換するようにしましょう。

    ③カセットスプロケットを使用する時の注意点

    新型ティアグラR4000は11-36Tのカセットスプロケットを採用、現状この1モデルのみです。ハブの対応規格としては「HGスプラインM」です。これはロードの8/9/10速のカセットと同じ寸法で作られているので、HGスプラインL規格のロード系11/12速対応のホイールのフリーボディには1.85㎜のスペーサーを入れる必要があります。


    新型Tiagra R4000インプレッション

    新型Tiagra R4000搭載モデルの実走インプレッション
    新型Tiagra R4000搭載モデルを実際にテスト。シフト操作、登坂性能、ブレーキタッチを確認してきました。

    早速新型ティアグラR4000系が搭載されたモデルに乗ってきました。シフトレバーの操作感は従来の11速のロード系コンポを操作していた時と同じフィーリングです。105かな?と勘違いしてしまう位です。フロントディレイラーは上位モデルと同じ形状になったので軽い引きで変速が可能です。メンテナンスの面でもロングアーム構造からトグルリンク構造になった事で、インデックス調整やトリム機能の調整もしやすくなったのが特徴です。

    実際に乗って最初に感じたのは、Tiagraという名前から想像するよりもずっと上質だということです。

    もちろん、105やUltegraと比べれば重量や変速のキレ、細かな質感には差があります。しかし、普通にサイクリングを楽しむ場面では「これで十分」と感じる方はかなり多いはずです。

    特にフロント変速の軽さとレバーの握りやすさは好印象でした。旧世代のTiagraを知っている方ほど、この進化は分かりやすいと思います。

    勾配17%の登り坂でTiagra R4000の36Tギアを試す様子
    近所の勾配17%の坂で登坂テスト。11-36Tのワイドギアにより、シッティングのままでも無理なく登れる軽さを感じました。

    お店の近所に勾配17%の坂があるので登ってきました。このような激坂だとリアの36Tスプロケットが効果を発揮してくれます。普段はダンシングしながら登るのですが、このギア比ならシッティングしたままでも軽快に登る事ができます。決して速くはないですが疲労を貯めずに登る事が出来るギアが用意されているのは大きなメリットだと感じました。

    36Tの良さは、速く登るためというよりも、無理せず登り切れることにあります。

    ロードバイク初心者の方や、ヒルクライムに苦手意識がある方にとって、ギアが軽いというのは安心材料になります。「脚が終わる前に坂を越えられる」という意味では、かなり実用的な進化です。

    勾配17%の下り坂でTiagra R4000の油圧ディスクブレーキを試す様子
    同じ坂で下りのブレーキ性能も確認。強烈な制動力というより、軽いタッチで確実に速度をコントロールできる安心感が印象的でした。

    同じ激坂で下ってみました。ブレーキの効きが凄く強いとは感じなかったですが、軽いタッチで確実に速度を抑えてくれます。旧ディアグラと比べてレバーの握りこみがやや深くなった印象ですが個人的にはこの位の遊びがあった方が好みです。レバー形状もスリムになったので指を引っ掛けやすくなったのも良いポイントでした。
    油圧ディスクブレーキは急な下り坂や長い下りセクションでも手の疲労を抑えて安心・確実に下る事が出来ます。

    インプレまとめ:Tiagra R4000はかなり“105っぽい”

    実走して感じたのは、Tiagra R4000はかなり105に近い操作感になっているということです。

    もちろん上位グレードとの差はありますが、サイクリングやロングライドを楽しむ用途であれば、かなり満足度の高いコンポーネントだと感じました。


    新型Tiagra搭載モデルはこちら

    新型Tiagra R4000は、2027年モデルのDomane AL 4 Gen 4にも搭載されています。

    ここではTiagra R4000を搭載したモデル例として、Domane AL 4 Gen 4を軽くご紹介します。

    2027年モデル Domane AL 4 Gen 4 Lavender Haze
    Domane AL 4 Gen 4 2027年モデル Lavender Haze。新型Tiagra R4000を搭載し、ロングライドや坂道にも対応しやすい仕様になっています。
    2027年モデル Domane AL 4 Gen 4 Matte Dark Star Black
    Domane AL 4 Gen 4 2027年モデル Matte Dark Star Black。落ち着いたカラーに、新型Tiagra R4000の実用性能を組み合わせたバランスの良い1台です。

    先日発表した2027年モデルのDomane AL4はR4000シリーズのコンポーネントが搭載されています。カラーはブラックで統一されパーツも軽量化、より変速のリアクションがスムーズになった新型ティアグラは上位モデルに引けを取らない性能を発揮してくれます。
    エンデュランスジオメトリー採用、タイヤも太めの700×32Cを搭載したオールロード Domane ALとTiagraの相性は抜群です。フレームカラーはマットブラックとラベンダーの2色展開です。バイクプラス各店に在庫しておりますのでお気軽にお問い合わせください。

    Domane AL 4 Gen 4 2027年モデルを見る →


    まとめ:Tiagra R4000は“本格ロードコンポ”にかなり近づいた

    新型Tiagra R4000は、単に10速から11速になっただけのモデルチェンジではありません。

    2×11速化、最大36Tのワイドギア、上位モデルに近いレバー形状、軽いフロント変速、油圧ディスクブレーキ専用設計など、実際の走りに効く進化がしっかり詰め込まれています。

    旧Tiagra 4700系も非常に良いコンポーネントでしたが、R4000はそこから一段階、いや二段階くらい実用性能が上がった印象です。

    結局、Tiagra R4000はどんな人におすすめ?

    • 初めてのロードバイクでも、しっかり長く使える仕様を選びたい方
    • 105ほどの価格までは必要ないけれど、変速性能やブレーキ性能は妥協したくない方
    • ロングライドやヒルクライムにも挑戦したい方
    • 旧Tiagra 4700系からの進化が気になっている方
    • ワイドギアで坂道を楽に走りたい方

    個人的には、Tiagra R4000はこれまでの「105の下位グレード」という印象から、かなり独自の魅力を持ったコンポーネントになったと感じます。

    特に11-36Tのワイドギアは、ロードバイクをもっと気軽に、もっと長く、もっと遠くまで楽しむための大きな武器になります。

    これからロードバイクを始める方にも、久しぶりにロードバイクを買い替える方にも、新型Tiagra R4000はかなり注目してほしいコンポーネントです。

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    この記事を書いた人

    BikePlusのスタッフ・専門家として、日頃の接客や実体験をもとに記事を執筆しています。

    大西 邦明(Onishi Kuniaki)

    大西 邦明(Onishi Kuniaki)

    メカニック&セールスバイクプラス多摩センター店スポーツ自転車歴17年、自転車ショップ勤務歴15年

    都心での通勤手段としてロードバイクを購入したことをきっかけに、スポーツ自転車の魅力に惹かれるように。乗り続ける中で、生涯スポーツとしての楽しさはもちろん、災害時の移動手段としての重要性も実感し、バイクプラスに入社。 三郷店・大宮店を経て、現在は多摩センター店に勤務。丘陵地帯の多い多摩エリアでの通勤をきっかけにE-BIKEを導入し、その快適さにすっかり夢中に。様々なカスタマイズを楽しみながら、E-BIKEの可能性を日々探求しています。 雨の日に誰もいないサイクリングロードを走るのが、密かな楽しみ。静かな時間の中でペダルを回す心地よさに魅せられています。

    専門/得意分野

    • ロードバイク/マウンテンバイク/クロスバイクの販売整備
    • 得意分野:ロードバイク/クロスバイク/E-BIKEのメンテンナンス
    • ライドスタイル:サイクリング/ポタリング/雨の日ライド

    保有資格

    • Keeperコーティング技術バイシクルコース終了
    • TREK プレシジョンフィッター認定
    • TREK University 2025認定ガイド取得
    • Bosch eBike Systems Dealer Training Camp修了

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